マジこれ? マンションの大規模改修の説明会で知った驚愕の事実について

マンション10〜20年に一度大規模改修します。
定期的に大規模改修で工事を行うことで、マンションの劣化を防ぐのです。

そのようなわけで、今住んでいるマンションも大規模改修が入ることになったので、大規模改修の説明会に行ってきました。


マンションの大規模改修の説明会の前に配布された資料

マンションの大規模改修の説明会の前に配布された資料では、マンションで発見された問題箇所改修が必要な箇所が書かれていました。

それによると、色々と問題箇所が起きていました。

たった10年くらいしか経ってないのに、こんなに劣化するのかと少々驚きました。
(コンクリートのひび割れなんかもあったり)



その資料には、大規模改修の期間も書かれてありました。
それによると、驚いたことに大規模改修は1年もやるらしいのです。

私は、大規模改修は3〜4ヶ月、長くても半年くらいだろうと思っていたのですが、それどころの話ではありませんでした。


マンションの大規模修繕の周期はなぜ12年なのか?


しかも、大改修を始める2年前から大改修担当者の選定1年前からは大改修のプラン作成と、ほとんど大改修をするために存在する大改修マンションみたいだなと、半笑い状態でその資料を眺めていました。(;´∀`)

ちなみに、大規模改修の12年周期のうち、大規模改修に関係ないのは9年だけです。



なので、75%の管理組合の役員は大規模改修の問題に絡まずに済みますが、残りの25%は何らかの形で大規模改修の問題に絡む可能性が高くなります。


マンションの大規模改修の説明会について

マンションの大規模改修の説明を行ったのは、マンションの大規模改修担当の人が選んだ一級建築事務所の人(コンサル会社の人)でした。

説明会の内容は、事前に配布されていた改修箇所の資料とほぼ同じでした。
それをスライドで映し出しながら、一個ずつ丁寧に説明されました。

説明会に出る前はもっとガバガバな説明なのかと思っていたら、かなりしっかり説明されました。


一番驚愕した事実

その説明会のなかで一番ビックリしたのが、洗濯物を干せない期間が1ヶ月半〜2ヶ月もあると言うことです。

大改修の期間は1年あっても、実際はそれほど大変じゃないかも?と淡い期待を抱いていましたが、バルコニーに洗濯物を干せない期間が1ヶ月半〜2ヶ月もあるとのことで、説明会の会場内にいきなり陰鬱な空気が漂いました。

でも、毎日洗濯ものを干せないと言うわけではないようで、作業の合間を見計らって洗濯物を干せなくもないようです。

そうは言っても、確実に洗濯物を干せない期間はあるので、それは掲示板に張り出したスケジュール表で見れるようにするそうです。


足場設置による問題

マンションの外壁バルコニー外部に露出した配管などをメンテナンスするには、足場が必要になります。



そこで、大規模改修時にはマンションの周りに足場が設置されます。

もう少し階数が高ければゴンドラ型の足場になったようなんですが、今のマンションでは普通の足場を設置した方が安上がりなので、普通の足場タイプになりました。(´-ω-`)
(コンサル会社の人の説明によると、ゴンドラ型よりも普通の足場の方安上がりなんだそうです)


マンションの大規模改修で発生する問題

マンションの大規模改修で色々と問題が発生してしまいます。

大問題なもの、我慢すればなんとかなる問題、不快だけど大した問題ではないものなどなど、問題の深刻さは色々です。


非常に問題

  • 防犯レベルが1〜2階くらいまで下がる
    高層階でも安心できない。
  • 関係者以外も容易にマンションに侵入できる
    強盗や空き巣をし放題になる。
    マンション住民や管理会社の人でない人が侵入できる。
  • ガラス窓を割って侵入される可能性がある
    補助錠の貸出などは行われるが、ガラスを割られると効果がない。

足場を設置してしまうことで、『 オートロックが完全に無効化された状態になる = マンション住民以外の人も上の階まで上がってこれてしまう 』ため、防犯レベルがかなり下がります

しかも、大々的に足場を設置しているため、マンション内に侵入できることが一目瞭然です。

そのようなわけで、1〜2階と同様、3階以上の部屋も、一日中、窓をしっかり閉めておく必要があり、涼しくなってきたので、窓を開けて扇風機だけで過ごすと言うことがしにくくなります。
(しかも1年も)


ゴンドラ足場・昇降移動式足場の場合

ゴンドラ型の足場昇降移動式足場は、普通の足場を設置できないほど高いタワーマンションなどの高層マンションの大改装の時に使用されます。



費用は、普通の足場よりも高価になるようです。
(説明会ではそのように説明を受けましたが、コストが安くなると言う会社のページもあり、ほんとにそうなの??と言う疑問が出てきました。(~_~;))


テクノ建設サービス株式会社|業務案内|超高層マンションの大規模修繕工事


でも、下から普通にマンション外の人が登ってこれる普通の足場と比べ、ゴンドラ足場や昇降移動式足場は、車や人の往来防犯景観洗濯物を干しやすいなどの点で優れています。


居住者のみなさまへ | レンタルゴンドラ | 日本ビソー


防犯面での不安があるため、コスト面での問題が解決すれば、ゴンドラや昇降機タイプの足場は、今後のトレンドになっていくかもしれません。


少し問題

防犯上の問題のように対処できない問題ではないのですが、日常生活が不自由になります。


  • 洗濯物を干せない
    ベランダの工事中は洗濯物を干せない。
  • 部屋の中が見える
    普通のレースカーテンだと室内が見える。
    内側の見えないミラー型のレースだと大丈夫。
    ミラーレースカーテンでない普通のレースの場合は、カーテンを締め切りすることになる。
  • 作業員の人とコンニチワしてしまう
    窓から外を見たりベランダに出ると、作業員の人と遭遇する。
    (しかも何ヶ月も)

どうやって洗濯物を干すか?

ベランダでの作業中は、ベランダに洗濯物を干せません
ですので、ベランダ以外で洗濯物を干す必要があります。


浴室乾燥機
→ 光熱費がかさむが、普通に洗濯物を干せる



乾燥機付き洗濯機
→ 光熱費がかさむが、普通のものであれば乾燥できる
→ おしゃれ着は乾燥機で乾かすことはできない


浴室の換気扇
→ 洗濯物に雑菌と悪臭が発生する可能性がある



普通に部屋干し
→ カビが発生する可能性がある
→ 洗濯物に雑菌と悪臭が発生する可能性がある


乾燥法 乾燥具合
浴室乾燥機
よく乾く
乾燥機付き洗濯機
おしゃれ着以外は乾かせる
浴室の換気扇
カビ・雑菌が繁殖する可能性あり
普通に部屋干し ×
カビ・雑菌が繁殖する可能性あり


作業員の人と出くさずに済ます方法

作業員の人とできるだけ出くわさずに済ますには、以下のような方法があります。

作業員の人と出くわしてもOKだったり、ほとんど外出しており家にいない場合は無問題です。


日中はバルコニーに出ない
→ バルコニーに出なければ、作業員の人と出くわすことはない


バルコニーで洗濯物や布団を干さない
→ 浴室や洗濯乾燥機や室内干しで洗濯物を乾燥させる
→ 電気代(またはガス代)がかかる


カーテンを締め切る
→ 日光が入らなくなる


カーテンをミラーレースカーテンに変更する
→ 日光が入る
→ 外から室内の様子が分かりづらくなる
→ カーテンの買い替え費用がかかる


日中は外出する
→ 一番無難


やや問題

さほど大きくない問題です。


  • 見晴らしが悪くなる
  • 日当たりが悪くなる

足場養生の覆いで、かなり日当たりが悪くなってしまう場合は、カビが生えやすくなるため、換気に気をつける必要があります。

この他、病気療養中や、介護や、自営業などで日中ずっと家で過ごさないといけない場合は、ストレスがかかる可能性があります。


今後も続く大規模改修

今後も12年に一度はこれをやるらしいです。

マンションの劣化を防ぐには大切な作業だというのはわかるのですが、これを12年に一度やると言うのは、結構驚きました。

戸建住宅の外壁の塗替えは長くても1週間がよいところなので、期間を考えると、マンションの大規模改修は戸建住宅より大変です。

あと、説明会の時に、マンションの管理組合理事長の人も出席していましたが、こんな時に管理に組合の理事長をやらないといけないとか、かなり大変そうだと思いました。

一応、大規模改修の担当者は別にいますが、それでも大変そうです。

しかも、マンションの総戸数にもよりますが、12年に1度の大規模改修となると、マンションの管理組合の役員になっている間に大規模改修に当たってしまう可能性は高めなのではないかと思います。
(大規模改修の担当者と業者選定に1年、マンションの問題抽出と大規模改修のプラン作成で1年、実際の大規模改修で1年かかるのでので、完全にフリーな期間は12年のうちの9年しかない)

ちなみに、もし仮に100年間マンションを維持できたとしたら、8年間は大規模改修工事を、もう8年間は大規模回収プラン作成を、もう8年は大規模改修の準備をする計算になります。
(合計で24年間)


築100年の大改修履歴(予定)

大規模改修 担当者と
業者選定
大規模改修の
プラン作成
大規模改修
1回目 10年目 11年目 12年目
2回目 22年目 23年目 24年目
3回目 34年目 35年目 36年目
4回目 46年目 47年目 48年目
5回目 58年目 59年目 60年目
6回目 70年目 71年目 72年目
7回目 82年目 83年目 84年目
8回目 94年目 95年目 96年目

また、今はまだ良いですが、マンションの築年数が上がってきて、大規模改修の費用が足りないので臨時徴収とか、大規模改修の費用が足りないので月々の積立金を値上げなんて話が出た時に、管理に組合の役員をしていたら大変なことになるだろうなと思います。(;´_`;)
(強モードで回す洗濯機の中の洗濯物状態で、怒号と恨みの中で振り回されること間違いなし)


何気に問題が発生しそうな事案

ALCパネルサッシの目地のシーリングの交換は、次の大規模改修時に行うことに決まったようです。

ALCパネルと言うのは、軽量コンクリートでできたコンクリートの板のことです。
これをシーリングつなぎ合わせています。



うちのマンションでは、下層階(5階くらい)までは、壁板としてALCパネルが使われています。

これは10年に一度程度は張替えしないといけないようですが、今回はそれはしないと言うことで、「 本当に大丈夫? 」と言う声が上がりました。



次に大規模改修を行うのは、さらに12年後になります。
その頃には、築24年になっています。

もし、ALCパネルの目地が無事でなかった場合は、そこが雨漏りやコンクリートが中和する原因となるので、早急な対策が必要になるのですが、目地の張替えには足場が必要になるため、問題が発見できても目地の張替えができないと言う事態になる可能性があります。

この他、サッシの目地次の大規模改修に回されました。
サッシの目地が劣化して痩せてくると、サッシと壁の間から雨水が浸水してきます。

これがマンションの雨漏りの原因になります。



うちのマンションには、雨が直当たりするサッシが1箇所〜2箇所ほどあり、今でも大雨のときにはサッシの内側に水が入り込んできて、サッシの溝(樋)に水が溜まってしまう状態になっています。



ALCパネル同様、サッシの目地を交換するには足場が必要になるため、大規模改修の時でしか対処できません。

この件について質問したのは百人近くいる説明会の中でたった一人だったので、みなさんはこの件に関してあまり気にしていないようでした。


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