【糞害防止】 鳩の巣作りをさせないために
鳩は、自分の糞の臭いがたっぷりある場所にいると、『 自分の臭いがたっぷりついた場所 』 と言うことで安心する。
そこで鳩は、巣や巣の周りを糞だらけにして、巣やその周辺に自分の臭いをしっかりつけようとする。
また、鳩は一度そこを巣だと認識してしまうと、巣が撤去された後でも 『 ここは自分の家だ 』 と思い込み、何が何でもその巣に帰ろうと努力する。
巣に対する鳩の執着心たるや凄まじく(帰巣本能が高い)、どこへ追い払っても必ず自分の巣に帰ろうとするため、昔から 『 伝書鳩 』 に使われてきた。
(他の鳥は鳩ほど巣への執着心が大きくないため、他の鳥ではなかなかこうは行かない)
なので、一度鳩がベランダなどを巣にしてしまうと、鳩避け網を張って防御しても、その網の下をかいくぐるようにベランダに入り込もうとするし、鳩避けの透明の天蚕糸(てぐす)を付けていても、何とか自分の巣だと信じるベランダにたどり着こうとする。
鳩はなぜ嫌われているのか?
鳩は可愛い鳥だ。
見た目も愛くるしく(鳩の巣を撤去して以降、私は鳩から睨みつけられているが)、鳴き方もホーホーしていて穏やかだ。
でも、鳩は大量の糞をする。
本当にものすごい量なのだ。
放置していると、鳩の糞が床にこんもりと積もるレベルだ。
あの丸々した大きい体で大量に食べ、大量の糞をする。
大量の鳩の糞は病害虫の発生源になりやすく、衛生面でかなりの問題がある。
鳩の糞を食料にするゴキブリも湧きやすい。
そのため、糞と病害虫で環境を汚染する鳩は 『 空飛ぶネズミ 』 と言われている。
鳩避けを設置して鳩を寄せ付けない
鳩の糞害を防ぐためには、まずは巣作りをさせないことが大切だ。
一度鳩の卵が産まれてしまうと、法律上、巣を撤去できなくなってしまうため、卵が生まれる前に巣を撤去しないといけない。
鳩の巣作りを防止するには、鳩が巣を作りそうな場所に鳩避けを設置する。
鳩避けとは、鳩を来させないための網や糸などだ。
手すりに張られることが多い透明の天蚕糸(てぐす)や、ベランダや建物の隙間を塞ぐように張る鳩避け網がそうである。
透明の天蚕糸は、鳩が嫌がって来なくなることを狙って設置する。
鳩避け網は、鳩が入って来れないように物理的に締め出すために設置する。
この他、鳩の嫌いな臭いで鳩避けする方法もある。
これは、臭いがなくなった時点で塗り直しが必要だし、かなりの量を塗らなければならない点がデメリットだ。
でも、どうしても天蚕糸や網は設置しづらいのに鳩が居着いてしまう場合には、臭いで鳩避けすることも必要になってくる。
何故都市部の鳩が大繁殖しているのか
日中、鳩は森や駅前広場や公園などの 『 餌や巣の材料が豊富にある場所 』 に行って食事をしたり、巣の材料を探して巣作りをしたりと、あれこれ忙しく作業を行う。
そして、夜はマンションや橋や公共施設などの 『 建物や森のねぐら 』 に戻る。
都市部には鳩が安心して住める森はほとんどないので、都市部の鳩の繁殖場所は主に『 建物内 』 だ。
なので、都市部の鳩の大繁殖を防ぐには、建物に巣を作らせない必要がある。
また、都市部では、公園や駅や広場などで可愛い鳩におやつやパンを与えている人がいるが、このような形で、都市部で餌を沢山もらえる駅や広場や公園などを食料確保の場所としてしている鳩は、卵を産めるだけの栄養を十分に確保できるため、巣を作る場所さえあれば、沢山の卵を生んで大繁殖できてしまう。
鳩は可愛い鳥なので、鳩に餌付けしているマンションや戸建て住民もいる。
餌付けされた鳩のねぐらが別にある場合、ねぐら化されているマンション住民にとっては糞害で苦しむことになる。
なので、鳩などの鳥に餌付けする人と、ねぐら化されて困っている人の間には軋轢(あつれき)が生じやすい。
鳩に餌付けしているマンション住民を見つけた場合、管理組合や管理会社から注意してもらうと改善される場合があるが、それでも改善されない場合は、我慢するか訴訟を起こすしか方法がなくなる。
鳩の巣作りを防止する方法
壁にフックを取り付けて鳩避け網を張る
マンションのベランダの壁に、鳩避け網を引っ掛けるためのステンレス製のフックを取り付け、ベランダ全体を覆うように鳩避け網を設置する方法だ。
マンションのコンクリート壁は共用部なので、基本的に穴を開けることはできない。
何故なら、コンクリートに穴を開けてしまうと壁が脆くなってしまい、マンションの強度や耐震性が低下してしまうからだ。
特に、コンクリートの内側の鉄筋に傷がついてしまったり、コンクリート内に空いた穴やヒビから鉄筋に錆が入ってしまうと、マンションの強度や耐用年数が大幅に低下してしまうため、普通のマンションの管理規約では、コンクリート壁に穴を開けることは固く禁じられている。
そこで普通は、鳩避け網を設置する場合、マンションの壁に穴は開けず、コンクリート壁に貼り付けるタイプのフックを付け、そのフックに網を固定する形で網を張る。
鳩避け網設置業者の設置する鳩避け網は、このタイプが多いように思う。
ちなみに、業者に依頼して設置してもらうと、鳩避け網もフックも綺麗にしっかりと設置してもらえるが、最低でも数万円は覚悟しておいたほうが良い。
うちと同じマンションでこの方法で鳩避け網を設置している家があるが、ステンレス製のフックは、時間とともにサビてしまったり剥がれてしまったりしたようで、何度もフックを貼り付け直した跡が残っている。
(錆びたステンレス製のフックの汚れと、剥がれたフックについていた接着剤の汚れが壁に消えずに残っている)
突っ張り棒+網
突っ張り棒を天井付近の壁につけ、そこに鳩避け網をかけて床まで垂らす。
今住んでいるマンション内では、この方法で鳩避けしている部屋が最も多い。
突っ張り棒が劣化した場合は、一度突っ張り棒を撤去して、再度付け直す必要がある。
ステンレス製のフックとは違い、劣化して壁を汚しにくい。
網と壁の間にわずかな隙間があったり、鳩が網を手繰り上げて鳩避け網の内側に侵入してしまった場合、ネットの内側に入り込んでしまった鳩が外に出られなくなってしまい、網の内側でに衰弱死することがある。
ベランダの手すりに天蚕糸を張る
鳩は、ベランダに降りる前にベランダの手すりに留ってからベランダに降りることが多いので、ベランダの手すりに天蚕糸を張れば、鳩の侵入を防ぎやすくなる。
ただし、鳩はベランダの手すりを使わずに直にベランダに侵入してくることも多く、手すりに天蚕糸を張るだけでは、不十分なことが多い。
これは、透明な糸で見た目をスッキリさせたり、鳩からできるだけ見えないようにしておくことで鳩避け効果をアップさせるために、鳩避けの天蚕糸の糸は透明な糸が使われることが多い。
猫よけ・鳩避けトゲトゲ網を設置する
猫除け程度の棘の網だと、トゲの上に枝やゴミや糞などを積もらせて、その上に巣を設置されてしまうため、さほど効果がない。
鳩避け用の長い棘の網の場合は巣は設置されにくくなる。
ベランダの広さによっては、ベランダ一面に敷き詰めるるとかなりのコストと、不便さと見た目の悪さが出るので、ベランダが広い場合などは、別の方法を考えた方がよいかもしれない。
鳩の忌避剤を塗る
鳩の嫌いな臭いをつけることで、鳩避けを行う。
かなりたっぷり塗らないといけないようなので、この方法を行うと、ベランダが汚れてしまうのが難点だ。
この他、鳩の嫌いな臭いがなくなったり、大雨など鳩の忌避剤が落ちたら塗り直しが必要になる。
鳥対策のCDを吊るす
効果がなく、設置しても見た目が悪くなるだけで意味が無い。
うちの場合、鳩が巣作りを終えた後だったので、鳩が粘着して入り込もうと必死になってしまったため、網だけだと不十分だった。
そのため、猫よけ用の網で網の端を塞ぐ必要があった。
この方法は効果絶大だったものの、見た目が非常に悪くなってしまったため、そのうち、別の方法にしないといけなくなると思う。
隣の空き家に注意
団地やマンションに人が住んでいる場合、鳩の巣を作らせないように努力することも多いが、空き家には住人が居ないため、空き家は絶好の鳩の巣が設置されやすい。
(空き家が横や上下階にあるマンションを購入する場合は要注意)
隣や上下階のベランダが鳩の糞だらけと言うことがある。
と言うか、元はうちのマンションがその状態だった。
(かなりの近所迷惑になっていたことを思うと、申し訳なさで一杯)
隣の家の鳩の糞の被害を受ける
隣の戸建住宅の鳩の巣が原因で、自分の家にも鳩の糞害が及ぶことがある。
その場合は、やんわりと隣の住人に相談して、それらの鳩の糞害の元になっている鳩の巣を撤去してもらったり、隣近所や自治会や町内会などに相談するのも一つの方法だ。
戸建住宅は自由度は高いが、管理組合の規約などがないため、隣近所とのトラブルが発生してしまった場合は対処が難しくなる。
なので、戸建住宅を購入する際は、隣近所の住人や家の状態をしっかりと観察してから家を購入した方が良い。
この他、隣の家の鳩の糞にゴキブリや蛆などの虫が湧くと、虫害に悩まされる場合がある。
マンションの場合は管理組合に、戸建の場合は隣の人にそれとなく掃除&鳩避け設置をお願いしてみると良い。
対処する気がなくて対処しないか、何らかの病気や心身の具合が悪くて対処できない可能性があるので、著しく隣や上下階に迷惑がかかっている状態の場合、一般的には、管理組合の規約である程度の縛りが効くマンションの方が戸建住宅よりも対応しやすい。
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