【ミニ戸建てしか買えない?】 戸建住宅の分割販売を読む
高価格帯の住宅が売れない?
最近、うちの近所で一戸建て住宅を2〜3分割して販売することが多くなりました。
価格は、一戸建て本体の価格であれば、5,000〜8,000万円。
それを2〜3分割すれば、3,000〜3,300万円です。
ですので、価格帯が丁度2,000万円ほど下がったことになります。
このことは、生涯賃金の下落が絡んでいるのかもしれません。
3,000万円の家を、頭金1,000万円で2,000万円の家を3%で25年の住宅ローンを組んで買うとすれば、生涯に払い続ける金額は、1,000万円+4,000万円=5,000万円。
さらに、仲介手数料や様々な手数料など支払い金額が住宅取得費用の2割と考えると、600万円のプラスで5,600万円。
この5,600万円の持ち家購入費用を支出総額の4分の1だとすると、22,400万円の収入が必要となります。
3,000万円の家を買うのですら2億円以上のお金がかかるわけですから、それが5,000万円になると単純に1.7倍(1.666666・・・倍を四捨五入)すると、現役世代の時の収入が3億8,000万円必要な計算になります。
この3億8,000万円を現役時代の24歳から65歳までの41年間で単純に割ってみると、年収930万円程度が必要となります。
でも、若い時代はそんなに収入はありませんから、年を経るにつれて年収が2,000万円とか3,000万円とか必要になるのだと思います。
こんなに稼げる人は、年々減ってきていますから(2006年現在、200万円以下の収入の世帯は78%)、やはりこの価格の家を買える人は居なくなっているのかもしれません。
(今、3,000万円台の家を買えているのは、かろうじて残った中間層の人々だと思います。この推測は、私の推測ですが・・・)
【退職金が出ない】 高価格帯の住宅が買えない理由
正社員の数が多く、ほとんどの正社員の退職金がしっかりと支払われてきた時には、今よりも高額な住宅ローンを組んでも、最後には2,000万円〜3,000万円の退職金を組んで住宅ローンをチャラにできましたので、退職金がある・ないは、住宅取得が可能になるかどうかの大きな要素であると思います。
(退職金が高額であればあるほど、通常の給与は低めでも、退職金を使えば最終的には住宅ローンをチャラに出来る可能性が高まります)
ところで、近年、退職金が出ない人々の数が増えてきました。
退職金が出ないわけですから、残ったローンを退職金でチャラにするということができません。
退職金が出ない職種には、派遣社員、パート社員、アルバイトなどがあります。
また、社員であっても、退職金を給与所得と一緒に上乗せして支払われている場合は、退職金はありません。
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