【旧法と】 借家契約の変更 【新法】
新しい借家契約
2000年の3月から、新しい借家契約が出来るようになりました。
その名も「定期借家契約」。
定期○○と言えば、すぐに定期借地権付住宅を思い浮かべますが、それに近いような契約です。
すなわち、定期(一定期間内だけ)借家(アパートやマンションや戸建て住宅を貸す)契約です。
この契約ですと、従来の借主保護的な重圧がなくなりますので、「今後は、優良な住宅がたくさん貸し出される鴨ネギ」といういう目論見で作られた制度です。
しかし・・・
定期借家契約が出来て不利になる借主
定期借家契約は、従来のような借主の保護がない制度です。
どのような点で、保護されないのかは以下の通り。
- 契約期間が終了すると、契約が自動更新されない
- 賃料の増減についての請求が出来ない
(特約に従う) - 200u未満の住宅では、すごく止む終えない場合以外は途中解約ができない
- 貸主が変わって再契約を拒否されると、家から出て行かなくてはならない
- 再契約を行ってもらえないケースが出てくる
(母子家庭になった・年金生活者・無職になった)
定期借家契約で有利になる貸主
先ほども述べましたように、定期借家契約で賃貸契約すると、借主は非常に不利になります。
ですが、その一方で、貸主は非常に有利な立場に立たされます。
元々弱者保護の観点から借地借家法があったことを考えますと、この法律改正はいささか「?」ではありますが、通ってしまったものは仕方ありません。
(この法律が通った時の総理大臣は、公共投資バラマキ行政で134兆円もの借金を増やしてしまった小渕敬三総理大臣です)
ところで、定期借家契約で有利になる人についてですが、賃料収入がガッチリととりやすくなるという点では、賃貸マンションに投資するリートなどの不動産投資信託での運用がしやすくなりますので、リート関連のお金持ち経営者の方々はウハウハなのかもです。
(賃料の安定徴収という観点から見れば、非常に有利です)
また、一般の貸主の方々も「優良顧客をGET」&「不良顧客を退去」しやすくなりましたので、2000年3月以降に貸主になられて、定期借家契約をされた貸主の方々は、ウハウハなのかもしれないです。
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