賃貸物件と入居者の死亡

借主の死亡と貸主のリスク

賃貸住宅で誰かが息を引き取ると、その物件の価値(もしくは賃料)は下落します。
さらに、発見が遅れて遺体が傷んでしまうと、悪臭の除去、床材・壁紙の張替えなどの「物件の改装」に費用がかかります。

また、次にその部屋を貸し出す際には、かなり安く貸し出さなければ借り手が現れなかったりしますので、貸主さんのフトコロ具合はさらに痛みます。
(公団住宅のWebサイトでは、期間限定で先住者が死亡した物件が格安家賃で貸し出されていることがあります)

もし、格安で貸し出さなかった場合は、「知り合いなどに1ヶ月くらい無料か格安でその部屋に住んでもらう」などの手間がかかります。
(短期間であったとしても、他の人がその部屋に住んでしまえば、新たにそのお部屋を借りたい人への報告義務はなくなりますので・・・(^_^;))

いずれにしても、賃貸物件で一人暮らしをしていながら、その賃貸物件で息を引き取ってしまうということは、貸主にとってみれば、大きな痛手になります。

遺体を引き取ってくれる人を見つけておく

公営住宅であっても、死んだ後に遺体を引き取ってくれる人が居なければ入居できないケースがあります。
ですので、親戚でも親しい友人でもよいですので、「万が一自分が死亡したら、遺体を引き取って、死亡届を出した上で火葬してくれる誰か」を、日頃から探しておかれると宜しいかと思います。

年老いて公営住宅くらいしか入れないけれど、「遺体を引き取ってくれる人が居ないため入居できない」ということにならないようにするためにも、死んだ後に遺体の引取りや身の回りの物の処分をしてもらえる人を見つけておくのは大切だと思います。

その場合には、遺言などで「遺体や身の回り品の処理をしてくれた人に○○円渡す」ことを書き記しておくと、自分の亡くなった後に、自分のために尽力してくれた人への感謝の気持ちを伝えられるかと思います。

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