【騒音】 鉄筋(RC)と鉄骨と木造を徹底比較! 【耐火】
賃貸アパートやマンション、分譲マンション、戸建住宅などなど、家を買うのも借りるのも絶対にくっついて来るのが、『 建物の構造 』 情報だ。
建物の構造は日々の生活に大きく影響を与えるため、知らないと知っているでは、保険契約や購入後の生活が大きく変わってくる可能性がある。
そこで、比較の前に、鉄筋(RC)と鉄骨と木造とは何かについて簡単に書いておく。
鉄筋コンクリート
鉄とコンクリートを用いた建築。
鉄の周りをコンクリートで囲む。
鉄筋コンクリート構造とか鉄筋コンクリート造とも言う。
かなりの費用がかかるため、ビルや大型マンションなどで利用されることが多い。
RCとは
鉄筋コンクリートと同じ意味。
鉄筋コンクリートを英語で言うと、Reinforced-Concrete(レインフォースド・コンクリート)と言う。
意味は『 補強されたコンクリート 』。
RC構造とかRC造とも言う。
鉄骨
建物の柱などに鉄・鋼製の部品を使った建物。
鉄筋コンクリートとは違い、コンクリートで鉄筋を囲むことはしない。
鉄筋コンクリートよりも価格が安いため、駅近の狭小ミニ戸建て住宅や、低価格アパートなどで利用されることが多い。
- 鉄骨造
- S造(steel造)
- S構造(steel構造)
- 鋼構造
鉄骨の種類
現在主流なのはラーメン構造。
鉄骨 = 重量鉄骨ラーメン構造 のことをいうことが多い。
ラーメンと言う名前だが、食べ物のラーメンとは関係ない。
重量鉄骨用
ラーメン構造
柱と梁を完全に固定(剛接合)
トラス構造
小さな三角形を多数組み合わせる
軽量鉄骨
ブレース構造
柱・梁・筋交いを利用
木造
建物の柱などに木を使った建物。
安くで建設できるため、主に戸建住宅や格安アパートなどで使われている。
鉄筋コンクリートと鉄骨と木造比較
鉄筋コンクリートと鉄骨と木造の基礎知識がわかった所で、比較に入る。
鉄筋コンクリートと鉄骨と木造の三者には以下の様な違いがある。
ただし、これは一般的な違いなので、これに当てはまらないものも多い。
例えば、一般的には鉄骨住宅は防音性能が低いが、防音のための壁材や床材などを使っているため、非常に防音性能の高いアパートもある。
その反面、鉄筋コンクリートではあるものの、隣の部屋とコンクリートの間仕切りがされていない場合、その部分の防音性能が落ちるため、隣の部屋の騒音が駄々漏れになることもある。
このため、このページの比較はあくまでも一般的な比較だと思っておいたほうが良い。
鉄筋(RC)・鉄骨・木造住宅の比較早見表
鉄コン | 鉄骨 | 木造 | |
---|---|---|---|
重さ | × | △ | ○ |
柱 | × | ○ | × |
費用 | × | △ | ○ |
揺れ・振動 | ○ | × | × |
断熱 | ○ | ×※ | ×※ |
耐火 | ○ | × | △※ |
耐水 | ○ | × | ○ |
防音 | ○ | ×※ | ×※ |
※は、住宅建築時・大規模リフォームなどで性能が補強可能なもの
総じて鉄筋コンクリートが優秀だが、建設費用が嵩むため個人宅で建設することは困難なので、通常、個人が住宅用として購入するには、マンションなどの集合住宅になる。
耐火・防音に優れた木造住宅を購入すると、耐火防音の問題を解決しやすい。
鉄骨でも防音・断熱に優れたものがあるが、鉄材や鋼材の性質上、鉄骨の防火・防水性能の向上は難しい。
耐火・防音・断熱補強された住宅は高額になる。
安価な建売住宅では補強できない場合がある。
中古住宅の場合、大規模リフォームでは解決できないことがある。
鉄筋(RC)・鉄骨・木造住宅の比較詳細情報
鉄筋コンクリート
重さ
非常に重い
基礎が頑丈でないと建てられない
基礎工事にお金がかかる
柱
部屋の中に巨大なコンクリートの柱が出っ張るので見た目が悪い
巨大なコンクリートの柱のために家具や家電の配置が難しくなる
費用
かなりの高額
建設費用が高額になる
揺れ・振動
小さめ
高層階は揺れる
断熱性
コンクリートが断熱の働きをするため、断熱性能は高い
耐水性能
高い
鉄筋にはコンクリートが被覆されているので、水分や湿気のダメージが入りにくい
震災やエアコン工事や改装などの工事で、鉄筋を覆っているコンクリートに傷を入れてしまうと、そこから水分や湿気が入り込み、鉄筋をサビさせ、強度を著しく劣化させる可能性もあるので注意が必要。
防音性
コンクリートの遮音性は秀逸
二重窓や遮音性の高い厚手の窓ガラスなどを使用すれば、さらに遮音化できる
ただし、隣の家とコンクリートで区切られていない場合は、隣の家との騒音問題が発生する可能性が高いので注意が必要だ
鉄骨
重さ
そこそこ重い
基礎は木造よりかは頑丈でないといけない
基礎工事にはそこそこお金がかかる
場合によっては地質調査が必要
柱
鉄骨の強度は高いため、柱と柱の距離を長くできる
柱なしの広くてすっきりした部屋を作ることができる
コンクリートの大きく邪魔な柱がない
費用
そこそこの値段
木造よりかは高い
安いアパート建設として利用しやすい
駅近狭小住宅としても利用しやすい
揺れ・振動
大きい
断熱性
一般的には低い
耐火性能
低い
火災が起きると鉄骨が曲がりやすい
火災の熱で鉄骨が熱せられると、鉄骨の強度が著しく下がる
耐水性能
低い
鉄骨が水分や湿気に晒されると鉄骨がドンドン劣化していく
コンクリートの被覆もないので、鉄骨には水分や湿気がかかりやすい
防音性
低い
木造住宅並に低い
アパートで鉄骨と書かれている場合は、木造住宅並みに防音性がないと思っておいたほうが良い
防音素材を壁などに使ったアパートでは、防音性が高い場合もあるが、そう言う防音措置がされていない鉄骨造のアパートでは防音性は低いと思っておいたほうが良い
木造
重さ
軽い
基礎工事は簡単で良い
基礎工事にかかるお金は少なくて済む
柱
細かく柱を入れていく必要がある
柱を入れる必要があるため、部屋が細切れになりやすい
費用
最も安い
個人宅でも購入しやすい
揺れ・振動
大きい
断熱性
一般的には低い
近年は木造住宅でも高断熱住宅が多い
耐火性能
低いが、鉄骨よりは高い
近年では、耐火性能の高い木造住宅も増えてきた
耐火性能の高い木造住宅では、鉄骨住宅よりも耐火性能に優れているものがある
耐水性能
高い
(高温多湿に適応している日本の住宅のみ)
外国メーカーの住宅の場合、高湿度の日本の風土に合わず、シロアリが大量発生したり、カビだらけ・腐食発生などの問題が起きる場合があるので注意する
防音性
一般的には低い
二重窓や防音壁など、防音性能の高い住宅もあるが高価
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