【地獄】 資源ゴミの分別数と生活のしやすさ 【天国】
不要なものを全てゴミとして出してしまうと、ゴミの量が増えてしまう。
また、うまく再利用すれば原材料として使えるものも、そのままゴミになってしまうとかなりもったいないものがある。
例えば、アルミ缶だ。
アルミを原料から加工するには多くのエネルギーが必要だが、アルミ缶から加工するとかなり少ないエネルギーでアルミ缶を再生産できる。
また、紙ゴミをトイレットペーパーに加工すると、木を加工してトイレットペーパーを作らなくても良くなるため、トイレットペーパーに必要な木の量を減らすことができる。
分別さえしっかりしていれば、トイレットペーパーだけでなく、コピー用紙(再生紙)として再利用することもできる。
この他、分別のしっかりされた発泡スチロールや発泡スチロールトレーは、原料として再利用できるし、しっかり分別ができていれば、ガラス瓶の再利用もできる。
などと、あれもこれもリサイクルしていると、ドンドン分別の種類が増えていく。
家が広ければまだしも、ワンルームや1Kなど、家が狭いと大変だ。
狭い家の場合、家のかなりの部分を保管中の資源ゴミが占めるようになってしまう。
最も楽な資源ゴミの分別
資源ゴミの分別が非常に楽なため、資源ゴミの分別が理由の汚部屋化は起きにくい。
関西のお金持ちが多く住んでいる『 とても裕福な芦屋市 』のように、包装用プラスチックは燃えるゴミの燃料として一緒に出して良い自治体の場合、包装用プラスチック分別はしなくても良いため、分別数が少なくなる。
また、天ぷら油の廃油は、凝固剤を使えば固めて捨てることができる。
この場合も、廃油は別に捨てなくて良いため、分別数が少なくて済む。
紙パックや古紙の回収をしていない地域の場合、普通ゴミとして古紙を捨てることができるため、紙パックの分別も不要だ。
ただし、近所のスーパーでリサイクル可能な商品を回収ボックスで回収している場合、自主的にリサイクルすることは可能だ。
(自治体でリサイクルが義務付けられていない場合は、リサイクルする義務はないので捨ててしまっても構わない)
また、都会的で合理的てハイカラな街である神戸市のように、プラスチック包装以外の資源ゴミは、自治体の方で全部まとめて処理してもらえる自治体がある。
地域住民に一つ一つ全部分別してもらうと、分別間違いによる異物混入や、資源ごみの分別ができなくて汚部屋化するなどの問題が起きやすい。
資源ごみの分別で色々とトラブルが起きるのであれば、問題が起きる前に、自治体の方で分別してくれる市町村に転居するのも一つの方法だ。
- 燃えるゴミ
- 燃えないゴミ
- 包装用プラスチック
(包装用プラスチックは燃えるゴミとして捨てることができる自治体がある) - 缶・ビンなど
現在主流になっている資源ゴミの分別
現在主流になっている資源ゴミの分別は、だいたい以下の通りだ。
- 燃えるゴミ
- 燃えないゴミ
- 包装用プラスチック
- 紙パック
(自治体での収集はしておらず、努力目標なだけの自治体もある) - 廃油
(固めたら燃えるゴミで捨てることができる自治体もある) - ビン・ガラス製品
- 缶
- 古紙・古着
(自治体での収集はしておらず、努力目標なだけの自治体もある) - 乾電池
この程度の資源ゴミの分別であれば、面倒くさくはあるものの、何とか対応できる人が多い。
ただし、毎日残業続きで仕事が忙しいのに一人暮らしだったり、共働きだったり、介護や育児で疲れ果てていたり、家が狭くて分別が困難だったりすると、これでも難しい人が出てくるかもしれない。
また、軽度の知的障害や発達障害などがある人も、これで行き詰まるかもしれない。
これらのケースの場合は、何らかのサポートが必要になる可能性がある。
保管場所と労力が必要な資源ゴミの分別
ここまで来ると、資源ゴミの分別が負担に感じるようになる。
ワンルーム・1Kなどで家が狭い、狭小ミニ戸建で3〜4人で住んでいるなど、資源ゴミを保管するスペースが少ない世帯は、分別が困難になってくる。
また、軽度の認知症、知的障害、発達障害、身体の障害など、何らかの障害がを持っている場合も、資源ゴミの分別が難しくなる。
- 燃えるゴミ
- 燃えないゴミ
- 包装用プラスチック
- 発泡スチロールトレー
- ペットボトル
- ビン・ガラス製品
(ガラスの色別(黒・緑・白・透明など)に分別する自治体もある) - 缶・スプレー缶
- スチール缶
- アルミ缶
- スプレー缶
(スプレー缶は燃えないゴミの自治体もある)
- 紙パック
- 廃油
- 古紙
(古紙の分別はなく、全部まとめて出せる自治体もあるし、新聞紙や雑誌など、特定のもの以外は回収していない自治体もある) - 古着
- 乾電池
挫折者が出現する資源ゴミの分別
誰がここまでしんどい資源ゴミの分別を決めたのか、役所に問い合わせたくなるレベルの分別。
ここまで来ると、挫折者が出現するようになる。
資源ゴミの分別ができず、汚部屋化してしまう人も出てくる。
確かに、生活、仕事、居住空間などにかなりの余裕のある人はできるかもしれないが、家が狭い場合は行き詰まってしまう。
例えば、ワンルームや1Kのアパートやマンションで生活していると、20種類以上の分別が必要な場合、行き詰まりやすくなる。
もちろん、分別ゴミはほとんど全部一箇所にまとめて保管しておいて、資源ごみの収集場所で分別すればいいと言う話も出てくるとは思うが、ある程度は家で分別しておかないと、現地でゴミを捨てる際に時間がかかってしまう。
(通勤・通学前にチョロっとゴミを出すと言うわけにはいかなくなる)
また、通常、ゴミの分別チェック係が持ち回り制だった場合、自分だけ資源ゴミを捨てるだけと言うわけにもいかず、忙しい人にゴミの分別チェックの係が回ってきたら、最悪の場合、ゴミの係のために有給休暇をとらないといけなくなる。
- 燃えるゴミ
生ゴミは堆肥として、燃えるゴミとは別に回収している自治体がある。 - 燃えないゴミ
- 包装用のプラスチック
- 普通の包装用プラスチック
- 発泡スチロールトレー
色・柄がついているものは混ぜてはいけない自治体がある。 - ペットボトル
(ラベルとキャップは外す)
- 紙パック
- 廃油
- ビン・ガラス製品
- ビン
ガラスの色別(黒・緑・白・透明など)に分別する自治体もある。 - リユースできるビン
(一升瓶など) - ガラス製品
ガラス製品(コップやボールなど)は燃えないゴミの自治体もあるが、ガラス製品を回収している自治体もある。
- ビン
- 缶
- スチール缶
- アルミ缶
- スプレー缶
- 金属製のキャップ
- 乾電池
アルカリ・ニッケルなど、さらに分別する - 蛍光灯
- 割れたもの
- 割れてないもの
- 水銀入りのもの
体温計・鏡など - 古紙
紙ゴミの分別を異様に細かく行わなければならない自治体がある。- 新聞紙
- ダンボール
- 雑誌
- 古本
- 包装用の厚紙
- その他の紙
- 古着
日本で一番分別が多い地域
日本で一番分別数が多い自治体は、徳島県の上勝町だ。
下の分別表をご覧になるとわかると思うが、とにかく細かい。
生ゴミは各自で堆肥化と書かれてある。
しかも、何と驚いたことに、割り箸や紙おむつやナプキンまで分別収集している。
普段は埋もれてしまいがちな限界集落だが、話題性で勝負しようと張り切っているのかもしれないが、ここまで来ると、もうゴミの分別のために生きているような状態になってしまう。
多くの人々が重視する『 生活のしやすさ 』は、働きやすさや賃金と同じくらい大事な要素になるのだが、生活のしやすさは度外視した形になっている。
もちろん、話題性重視でこれからも頑張るのであれば、このまま突っ走っていくのもありかもしれないが、もし、今後は、労働者世帯の定住者を増やしていきたいのであれば、もっとゴミの分別を減らしたほうが得策なのではないかと思う。
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