住宅ローンが残っている物件の購入について

我が家で実際にあったお話

昔、私は団地に住んでいました。
公団の分譲の団地です。
両親は、その公団の団地をローンを組んで買いました。

しかし、まだ住宅ローンの返済が完了していないうちに、一戸建て住宅に引越しすることになりました。
そして、まだ住宅ローンの残っているその団地を誰かに売り払ってしまうこととなりました。
そこで、不動産屋さんに相談することにしました。

不動産屋さんは、我が家で売りたがっている団地の買い手を捜してくれました。
そんな中、うちの家を買いたいと言ってくれる人が現れました。
でも、その人も住宅ローンを組んで、うちの家を買いたいと言っていました。

そこで、不動産屋さんはうちの持っていた団地の所有権の移転と売買代金の支払いと借入金の返済と抵当権の抹消を同時に行いました。
その当時はまだすごく幼かったので、どういう事情があったのかは良くわからなかったですが、後々詳しく聞いてみると、そこにはちょっとしたトラブル防止のための方策があったようでした。


抵当権付の住宅の売買のトラブルとその防止策

家を買うときには、現金で家を買えたら言うことはありません。
でも、大抵の人々はそんな多額のお金は用意できません。
ですので、住宅ローンを組んで家を買います。

住宅ローンで家を買うということは、その物件には住宅ローンを貸し出している銀行(金融機関)の抵当権が付いているということです。
(抵当権っていうのは、簡単に言うと、ローンを支払えない場合は、担保物件を差し押さえて競売にかけることができる権利ということです)

ですので、新たにその物件を買いたいという人が現れば、元々あった銀行の抵当権は消えてもらわなければ困ります。そうでなければ、新しい買主さんは、住宅ローンを借りた元の買主が住宅ローンを支払わなければ、その物件が差し押さえられてしまう恐れが生じてしまうのです。


トラブル事例

Aさんが住宅ローンを組んで、新築マンションを購入

Aさんは住宅ローンがまだ残っているのに、そのマンションをBさんに売却

AさんはBさんからマンションの売却代金を受け取ったのに、そのマンションの住宅ローンの返済を完了しなかったので、Bさんの買ったマンションには前の抵当権がついたままになっている

Aさんが住宅ローンの支払いが滞ったので、Bさんのマンションは競売にかけられる


・・・とまあ、我が家のようなケースの場合、こういったトラブルの可能性があったわけです。
ですので、そのあたりのところは、不動産屋さんにうまく立ち回ってもらって、何事もトラブルがなく穏便に解決してもらったというわけです。

ちなみに、我が家で実際にあったような↑のようなケースの場合は、所有権の移転と売買代金の支払いと借入金の返済と抵当権の抹消を同時に行うことで解決したそうです。
両親は、これらのめんどくさい作業を不動産屋さんに一任したそうですので、実際にあれやこれやと動き回ったのは不動産屋さんでした。

不動産屋さんの仲介手数料は高額ですが、こういった問題をトラブルに発展させないようにうまく立ち回ってくれていることを考えますと、仲介手数料が高額であるのも致し方ないような気がします。

うちの父曰く、「仲介手数料がいくら安いからと言ってな、変な不動産屋に頼んでしまうと後々トラブルの元になるからな、仲介料は高くても不動産屋はちゃんとしたところを選ばないかんのや」とのことでした。

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